
我が国経済は全体的には緩やかな回復傾向にはありますが、世界的なインフレや急激な株価の乱高下、政策金利の引き上げなど、VUCA時代とも呼ばれる先行き不透明で将来の予測が困難な状況が続いております。また、2025年問題と言われる超高齢化社会に足を踏み入れ、今まで以上の若い労働力不足や経済規模の縮小など、私たち中小企業の経営者が直面している課題は山積しています。
しかし、こういった多くの課題を乗り越え成長していくことこそが我々青年経済人の責務であり、その対応力や経営力を磨く、またとないチャンスであるとも言えるのではないでしょうか。自企業の発展、地域の商工業の発展、ひいては自分の周りの大切な人たちのために、将来を見据えた今できる行動を起こしてまいりましょう。
今年度の奈良YEGスローガンを「誇りを胸に 自信を力に~the purpose of YEG~」とさせていただきました。令和7年度の活動は、奈良YEGの存在目的や、それぞれの例会や事業の開催目的を意識して活動したいと考えております。そして、自分たちは47年間続いてきた奈良YEGの一員であり、それを誇りに思い、奈良YEGメンバーとして恥ずかしくない行動を取ることを推奨します。また、自分たちで挑戦して例会や事業を作り上げることで得られる自信は何事にも代えがたく、それぞれ個人の研鑽になることはもちろん、令和8年度全国大会の成功にも繋がると考えます。誇りをもって
様々な活動に挑戦し、そこから得られる自信を力に変えることが、今の奈良YEGにとって必要なことだと考えます。
令和7年度からは新しい中期ビジョンのスタートする年度でもあります。全てのメンバーからの意見を集約して作られたビジョンに沿った活動をし、令和8年の全国大会だけではなく、次世代の奈良に繋がる挑戦を行います。今年度は特に、YEGという組織の成り立ちや目的についても知識を共有し、メンバーの活動意欲の向上と意識統一を図ります。また、YEGメンバー以外の事業者とのビジネス交流を行い、新たなビジネスチャンスの創出、会員の拡大にも挑戦します。ならismやなら奈良まつりによる関係人口の増加に郷土愛の醸成、会員相互の親睦や知識の共有など、全ての活動を通して交流と研鑽を積み、地域をけん引する青年経済人の団体となりましょう。
また、今年度は令和8年度日本YEG全国大会の準備も並行して行っていくことになります。奈良県青連を主管としながらも、開催地YEGとして奈良YEGメンバー全員が主体となって主軸を担っていくこととなります。全国大会に対する知識の共有をし、各大会の設営を学び、着実に歩を進めてまいりましょう。
今年度日本YEGの小野会長は「YEG Common~心通い合う繋がりを結び 新たな未来的経済価値を創出する~」をスローガンに掲げ、「組織変革」「人財育成」「社会課題解決」の3つの重点テーマを掲げて活動されます。これらは奈良YEGにとっても、それぞれの自企業にとっても重要なテーマだと考えますので、積極的に情報を取り入れてまいりましょう。
今年度奈良YEGは、日本YEGの役員へ、中地区担当副会長として中村守君を、理念形成委員長として岡田充貴君を輩出します。さらに、日本YEGや近畿ブロックYEGへ多数の出向者を輩出し、令和8年度に向けて奈良YEGの存在感をさらに示してまいりたいと思います。
最後に、令和6年度犬伏会長の「TRY NOW~共に楽しみ 共に挑み 共に創ろう 想(こころ)はひとつ~」のスローガンのもとで活動してきた意思をしっかりと引継ぎ、行政、親会、地域から愛され共感される団体として、目的意識を強く持って活動します。そして、誇りをもって行動し、あらゆる活動から得られる自信を力に変えて、次世代の奈良YEGを創ってまいりましょう。1年間どうぞよろしくお願いいたします。
令和7年度 奈良商工会議所青年部 会長
奥西 将平